くも膜下出血から命拾い~人生観の変化

ブログ名に似合わずライトな感じの雑記帳です。旅行記、お酒や日常生活、我が家のアイドル・ヨークシャーのお話など

くも膜下出血の顛末、その4

皆さん、こんにちは。

 

3回に渡って、くも膜下出血の発見、緊急入院、オペ、退院、退院のその後、をお送りしました。

今回は

くも膜下出血は本当は恐ろしい、という話(そんなの誰でも知ってるわぃ!)

MRI検査は実は高くない、という話

手術代を含めた入院費などお金の話(皆さん興味津々!?)

について、ご紹介したいと思います。

 

くも膜出血は本当は恐ろしい

  まずは脳の血管に関連する病気としては、脳卒中脳梗塞くも膜下出血などがありますが、これらはなにか違うのでしょうか?

 「脳卒中」とは脳の血管が破れるか詰まるかして、脳に血液が届かなくなり、脳の神経細胞が障害される病気の総称です。そして、その原因によって、

1)脳梗塞(脳の血管が詰まる。高血圧、動脈硬化などによる)、

2)脳出血(血管が破れる。高血圧、動脈硬化などによる)、

3)くも膜下出血動脈瘤が破れる。高血圧などによる)、

4)一過性脳虚血発作(TIA)(脳梗塞の症状が短時間で消失する。高血圧、動脈硬化などによる。その時は重症ではないが本格的な脳梗塞に進展する可能性がある)

の4つがあるようです。ですので、くも膜下出血は、脳卒中のうちの1つという事ですね。では、くも膜下出血とは?ですが、頭蓋骨の内側には、硬膜、くも膜、軟膜のという3枚の髄膜があり、くも膜と軟膜のすき間にくも膜下腔があります。そこは脳脊髄液という液体と、脳動脈や脳静脈が存在していますが、くも膜下出血は、このくも膜下腔に出血を起こした状態をいいます。原因としては、くも膜下にある動脈の一部が瘤(こぶ)のように膨らんだ脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)の破裂が大部分です。くも膜下出血は、男性より女性に多く,40歳以降に多くみられ,年齢とともに増加とのことです。また家系内に動脈瘤くも膜下出血の方がいるときは発生頻度が高く,また高血圧,喫煙,過度の飲酒は動脈瘤破裂の可能性を数倍高くするという報告もあるようです。その他にも、外傷や血管奇形なども、原因となります。

 脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血は死亡率が高く、動脈瘤破裂したら、ほぼ半分の人が即死・昏睡状態となります。また、早急に治療を受けても75%の人は何かしらの後遺症が残り、病前の状態で社会復帰できるのは25%程度!

 突然、バットで殴られたような強烈な頭痛を引き起こし、脳動脈瘤がドバッと破裂したら即死(即死ですよ!)の可能性が高いということですね。しかも何の前触れも無いまま、突然起こることが多いようです。一方出血の度合いがそれほど多くない場合、警告頭痛とも言われる、非日常的な頭痛、ズキズキする頭痛、吐き気などを感じることがあるようです。私、この状態で2週間過ごしたことになるようです。つまり、2週間、チョロチョロ血液が漏れて、ズキズキ痛い、いつ本格的に脳動脈瘤がドバッと破裂してもおかしくない状態だったようです。まあ、今にして思えば、その間にストレスフルな仕事、飲酒、さらには寒空のもと酒のんで出歩いたり、熱い風呂に入って急に血管膨張させたり、、、本当にヤバ~イことをやらかしていました。今生きているのが本当に不思議なくらいです。(本ブログ、くも膜下出血の顛末、その1もぜひ参照下さい)。。

(本記事の内容は、国立循環器病センター等の医療機関サイトの内容を大いに参考にさせて頂きました。この場を借りてお礼申し上げます)

 

MRI検査は実は高くない

脳卒中怖いですよね。「一度検査に行ってみるか」って思われる方もいるかもしれませんね。「検査と言えば脳ドックか?」って思われるかもしれません。脳ドックは、MRIの種類などによっていろいろなタイプや各種オプションなどもありますが、2~5万円位が一般的の様です。自由診療ですから全額自己負担ですね。

 一方、今回の私のように、自覚症状があって、MRIを取るとした場合、診察としての検査(悪い所があれば治療をすることを前提とした検査)になりますので、健康保険扱い、つまり3割負担で済みます。私の今回のエピソードの発端となった2月26日のMRI検査では、初診料含めMRI画像診断は24,320円でしたが、その3割負担なので、7,300円でした。つまり、自覚症状があって、そのための検査ならMRI画像診断でも7,000円程で済みます(もちろん本当に自覚症状がある場合ですよ)。

 さらに脳ドックも全額自己負担と書きましたが、地方自治体や健康保険組合などで補助金制度があるようですので、一度確認されると良いと思います。

頭が痛い、ちょっと違和感がある、高血圧で心配だ、そろそろいい年齢になってきた、ぜひ早期に検査されることをお勧めします!下手をしたら死にますからね、マジで!!

 

手術代を含めた入院費などお金の話

皆さんも興味あるかも知れませんね。

あくまでも私の例です。医療施設、術式、入院日数その他によって変わるかと思いますので、本当に参考程度ということご覧ください。

因みに私の場合の最終的な傷病名は「中大脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血でした。

動脈瘤頸部クリッピング手術一式 157万円+麻酔 17万円 

つまり手術麻酔一式で、ざっくりと174万円ほどということになります。

私の場合、2月下旬に緊急入院、各種検査、手術まで行い、月が変わって3月になり一般病棟で入院、さらに血管造影その他検査などを行いましたので、医療費の支払いが2ヶ月にわたっています。

私が病院に払った金額は、

2月分 205万3460円の3割、61万6040円

3月分   47万3530円の3割+差額ベット代等で、27万9220円

つまり、今回の一連の入院、オペ、検査等で〆て89万5260円でした!

 一度窓口で支払いました(カード払い)が、後で健康保険組合の高額医療費給付で71万円が戻ってきましたので、差額の18.5万円が実質払い、でした。本当に日本の健康保険はありがたいです。緊急入院~開頭手術~各種検査+12日間入院して、18.5万円ですから。保険会社の医療保険入院保険などに加入していれば、さらに給付金など支払われるでしょうから、負担は軽くなると思います。

 ただし、私の場合、本格的な脳動脈瘤破裂前に手術できて、経過も良好でしたので、12日の入院で済みましたが、破裂後の手術であったり、経過が思わしくなく、入院が長引くこともありますので、上に挙げたような金額で済むとは限りません(保険会社のホームページでは40万円くらいの負担になるような記述もあります)。本当に私の場合はこうでしたという、一例に過ぎないことをご承知おきください。

 

 さてさて、くも膜下出血の顛末などについて4回に渡り、お送りしました。次回は、一連のくも膜下出血から命拾いの経験から、思うこと、心の変化、大げさに言えば人生観の変化、についてお送りしたいと思います。

 

それでは、また。